アミュあつぎ映画館で10日~23日まで、フラメンコ映画「サクロモンテの丘」が上映されてます。もっと早くブログに載せれば良かった、、、もう終わってしまう、すまない!!
土着で生粋なフラメンコを感じられるのでお勧めです。過酷な人生経験をしてきたロマ達の生の声が聞けて、改めてフラメンコに対する敬意が湧いてきました。現役のダンサー、ファン・アンドレス・マジャとアルバも後半出てくるので、単に昔に回帰してるだけでなくて、今に繋がるフラメンコを描こうとしてる意図も見える。
この映画、自分にとっては非常に懐かしかったです。スペイン語さっぱり分からず、飛行機すら乗った事ない自分が、一人で初めて住んだ外国がグラナダですから、愛情・思い出がた~くさんあります。アルハムブラ宮殿を窓から見渡せるとこに住むという夢と、グラナダ出身の偉大なバイラオーラ、マリキージャ(映画にも出てました)のスタジオに通う夢、26歳の時に実現できた。サクロモンテは危ないから行かない方が良いと言われ、隣のジプシー居住地区アルバイシンに居ました。当時、マリキージャのスタジオはアルバイシンの麓にあり、古い住居で天井が高く雰囲気抜群でした。でも、今はスタジオは移転してモダンに変わっ。
昔は、マリキージャの二人の娘が教えていて、近所の方々が集うサークル的な感じでした。でも、マリキージャのクラスになると、雰囲気がガラッと変わって談笑なし!オーラに圧倒されっぱなしで、今の言葉で言う「チャラ男」みたいな子が、本気でタンゴを踊り始めた時はビックリした!そしてマリキージャは真剣そのもので、温かった。遠い日本から来て、縮こまってた私を激励してくれた。
あと、面白い事に、いつも同じ時間・同じ場所に同じ人がいて、語学学校から帰る途中、ある男性にしょっちゅう遭遇した。働き盛りの男性が真昼間からお酒飲みながらフラフラしていて、何してるんだろう?と思っていた。実際、働きたくても仕事がないし、働く気がない男性もいると聞いたことがあるし、フラフラしてる人が多いのは事実。でも、その人は働いてなさそうなのに、昼からキチッとスーツを着て佇まいが普通の人と少し違っていて、その方の周りには自然と人が寄ってきて慕われてる感じ・・・この人誰?と気になってたら、、、見ました、タブラオで!その方がカンタオールだとは、後で知る事となった。映画にも出てました。
私の勝手な解釈だけど、フラメンコで生計を立ててるジプシーは普段からオシャレに気を使い、アルティスタとしての誇りを持ってるので、雰囲気が普通のジプシーと少し違う。
今、書きながらグラナダの思い出がブワァ===っと湧いて来ました。映画の事を書くはずが、自分の思い出話になってしまいました。最後に、留学は楽しいばかりじゃありません、と言いたい。言葉も文化も馴染みのない土地で勉強するという事は、辛辣な事が山のように降ってきます。だからこそ、ちょっとした事や人との出会いが、数万倍幸せに感じることができました。人は、苦しんだ方が良いと思います。
♪スペイン語ひと口メモ♪
El cuento de la Buena Suerte nunca llega a tus manos por casualidad.
偶然に幸運を手にいれる事は出来ない、絶対に。
*自分で考えて行動して、幸運を掴みにいけ~~ってか。